2012年2月29日水曜日

雪に想う。

こんばんわ、丹沢です。

木村さんが仕事で忙しいみたいなので、連日書き込みアタックでブログを自分の投稿で埋めてしまおうと企んでいます(笑)


2月も終わるというのに、東京にも雪が積もりましたね。

「寒いし電車も遅れるし憂鬱だなぁ」という人たちと「雪だ!テンション上がるぜー!」という人たちを見ていて、世の中の出来事の2割くらいは捉え方次第で幸せの素にも不幸の種にもなるんだなぁと思いました。ポジティブシンキングが正義!、とか余計なお世話的なことが言いたいわけじゃなくて、むしろ逆。ストレスや不幸というのは何かを作り出す原動力になります。「不便だな」からはそれを改善するアイデアが生まれる可能性がありますが、「これで十分!」からは何も生まれません。
僕自身はどちらかというと後者なので、本質的にモノづくりには向いてないんじゃないかと思うことがあります。モノづくりの人は、そこにある不満やストレスを敏感に感じとる能力が大事です。いつもブーブー文句を言ってる人のほうが、実はモノづくりに向いているんじゃないかと思います。

雪ひとつ取っても、喜ぶ人と疎ましがる人がいるように、物事に対する認識ってすごく相対的なものです。近い感覚を持つ日本人同士でもそうなのだから、国をまたいだら、ガラっと変わったりします。

高校時代に交換留学でLa Rochelleというフランスの田舎町にホームステイしたことがありました。ステイ先のお母さんはとても親切にしてくれて、僕が日本に帰国する時に、

 「お土産に欲しい物を買ってあげる」

と言ってくれました。La Rochelleは大西洋側の港町で、かわいいボトルシップが定番お土産でした。一緒に夕飯の買い物に行った時、お母さんがこのボトルシップを僕に買ってくれようとしました。ステイ先は母子家庭で、それほど裕福ではなかったのですが、買ってくれようとしたボトルシップは、確か300フランくらいする高価なものでした。
僕は「こんなにお世話になった上に高価なお土産を買ってもらうなんて悪くてできない」という意味で遠慮しました。が、これがお母さんの逆鱗に触れてしまいました。
「お土産を受け取れないということは、心を開いてなかったということなの?」と、数日間きちんと口を聞いてもらえないくらい怒らせてしまいました。

結局、「日本には遠慮という文化がある」ということを根気よく説明して、お母さんと仲直りをしたのですが、その時、内心むちゃくちゃ焦りながらも「価値観の違いっておもしれー!」と猛烈にワクワクしたのを覚えています。自分が普段当たり前だと思っていることが、この場所では非常識になる。そんな経験もあって、僕はその後バックパッカー道を突き進むことになりました。

第1回目の放送で、サハラのヒトコブラクダの話をしました。
そこに住む人達にとって、ラクダは自転車みたいなものです。同時に貴重な食料でもあります。

そこら辺に野良ラクダがいるのに僕たちはびっくりしますが、彼らにとっては駅前の自転車置場みたいなものかもしれません。


そういう思いもかけない価値観の違いを体験できるので、僕は旅が好きなんだなぁと思います。別の価値観と触れることによって、自分自身をより客観視できるというか、色んなシガラミや面倒なことを抜きにして「自分は何がやりたいんだ」ってことがクリアになるんですね。



でも、僕はヒトコブよりフタコブのほうが乗りやすくて好きです。ヒトコブがデフォのサハラの人たちにはその気持ちは分かんないだろうなぁ(笑)



1 件のコメント:

  1. ラクダ写真ありがとうございます♪
    保存しました(*^^*)
    また旅話しに写真も楽しみにしてますね♪

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